東北も次第に春めいてきており、本日の盛岡は18度近くまで気温も上がったとか。コートを着て歩くと、暑いと感じるほどだったので、確かにそうかも...と思っております。
春は、気温の変化もさることながら、体調面でもいろいろな変化が起きます。気持ちの面でも、明るい気持ちになる方もあれば、なんとなく新年度を前に不安な気持ちになる方もいらっしゃることでしょう。
これから新しいことを始めようという、期待と不安がよぎる時期、とも言えます。
リプロダクティブ・ヘルス・サポートも、この、春という季節にスタートし、これからどんな展開になっていくか、春という季節のざわめきを一緒に感じているところです。
企業のみなさまにとっては、春だからということよりも、年度末で忙しい、というところかもしれませんが、この季節の変化は意外と侮れません。
精神科勤務の頃は、春が近づくと不安定になる方があり、春はよい季節とばかりも言えないと思っていました。
睡眠が不安定になって、眠れない方、逆に眠くなりすぎる方。
気持ちが上がりすぎてしまい、エネルギーを使いすぎてしまう方。
食欲が止められなくなる方 等々。
これに、家庭の事情、お仕事の状況が加わって、心の安定が乱されてしまう方が珍しくはありませんでした。
もちろん、精神科という場所柄、調子を崩した方が受診するわけですから、当然と言えば当然かもしれません。
しかし、あきらかに、冬に向かう時とは違っていました。
春ならでは、の変化もあったのです。
不妊治療と、これらがどう関係するのか?と思われたかもしれませんが、春だからこそ、ふと目に留まってしまうことがあります。
学校の卒業、入学のニュース。動物の赤ちゃん誕生のニュース。新入社員の、今まさにこれからを生きていく様子など、何気ないことが、自分のこれまでや今を振り返るきっかけになることがあります。
それなら、不妊治療だけではないのでは?と思われる方、その通りです。
誰しも、ふと、ある時いろいろなことを考えてしまう、思いを巡らしてしまうことはあります。
ただ、これまで不妊治療の現場でお会いした方々の中に、「春はあまり好きではない」という方がおられ、「春の芽吹く感じ、新しい命が芽生える様子、それらが、自分にとっては辛い」とお話されたことがあります。
不妊治療のことだけが関係したわけではないかもしれません。
これまで書いてきたように、春は何かと気持ちが揺れることが多い時期。他に、いろいろな背景があったかも...とも思いますが、春のざわめきの中に、こんな気持ちもあるかもしれません...ということを、何となくお伝えしたくなりました。